【社員インタビュー】研究チーム/アメリカで博士課程修了後2週間で入社 チャールズ・ハッソン

 
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日本と言語への興味、博士課程卒業後2週間でジョイズへ

 チャールズ・ハッソンです。自然に囲まれたボストンで育ちました。小学校1年生から大学に入るまでは家で勉強をしていました。大学入学時までは自分の興味に合わせて好きなこと、とくに言語学習やゲーム作成を学んでいました。日本語を学び始めたのは11歳から12歳くらいの時です。任天堂のゲームが大好きだったんですが、英語版では買えないファイナルファンタジーのシリーズがあると知って、これは日本語を勉強しなくちゃいけないなと思ったんです(笑)。友達と一緒に、日本人の家庭教師のところに習いに行っていました。16歳ごろに家族と初めて日本を旅行しました。東京、京都、奈良をまわったことを覚えています。

言語学への興味から素粒子理論研究へ

 大学入学時の専門は言語学でした。音素や言語の構造について2年間勉強したあと、数学と物理の方に興味が移り、専攻を変えました。この言語学の知識は、今でも仕事に生かされています。物理という分野は実際の現象を数学で説明することなので、学者になるというよりも経済を数学的に解析するというように、いろいろな場面で実用的なんです。反対に数学は想像上の世界です。だから、自分にとって、物理と数学を専攻することは、現実と空想の両方の面を勉強するということでした。博士課程に入ったあとは素粒子理論という、数学に限りなく近い物理学を研究対象にしていました。想像にしか存在しない宇宙を数学的にモデリングし、新しい理論を開発する分野です。

 このように10年以上アカデミックな世界にいたので、自分が今までやってきたこととは違うことや、人の役に立つことをしたいと思って仕事を探していました。当時は言語学習ではなく機械学習に関する研究開発の仕事を探していたのですが、エージェントを通じてジョイズを見つけたときにとても面白い仕事内容だと感じ、博士課程修了後2週間で入社を決めました。



ジョイズの研究チームとは

 研究チームにおける私の仕事内容は、主に発音ドリル機能についての研究・開発です。エンジニアがアプリを開くとどのように見えるかということを開発しているのに対し、僕はアプリケーションの奥にある構成要素を実装しています。一つの単語の発音を取っても色々な要素がありますが、もっとも細かい単位は音素になります。単語を音素に分解し、ユーザーが発音をしたときに、それぞれの音素に対する評価・測定が出来るように設計をしています。それは単語一つ取ったとしても、文中にある場合と、または文章の中にある場合とで評価の設計は異なります。僕が測定したい要素が本当に測れるか、それもどのようにして測れるのかというのは、ずっと考えている課題です。

研究のやりがいと難しさ

 言語学の知識を使えることが楽しいです。自分の興味に合わせて、経験を参考にしながら研究や開発の方針を決められる自由度もいいですね。一方で、ユーザーのニーズも考えなくてはならない。彼らが抱える問題をどうやって解決するということだけではなく、まだ彼らが気づいていない問題が何かを見つけ、解決まで導いていくことも僕たちの仕事だと思います。ドリルというのは、ユーザーを応援する視点と、データ分析の元に英語力を測定し、言語学習ツールとして役立つという視点の2つが求められます。ユーザーにとって好ましい、よくやっていると褒めてくれるアプリは学習ではなくゲームに過ぎないと思います。ユーザーが喜んで使うものでありながら、実際に学習できるアプリを開発することは、研究チームの最大のゴールだと思っています。

 
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仕事に対する価値観、同じチームのメンバーとの関わり方について

個人とチームのミッション

個人的なミッションは、発音評価の精度を上げて文章レベルの新しい機能を開発することですね。チーム全体でいうと、言語能力―典型的な英語4技能と言われる「読む」「聞く」「話す」「書く」―を分析し、それぞれの部分的な能力に対してアプリ内で対応していくことです。文レベル、単語レベル、音素レベル、それぞれのレベルで人が目にした単語を発音するときには、字に相当する音素を脳内で認識し、実際に口に出して発音するまでに多くの能力が求められます。チームとしてのミッションは、言語を認識し発音に至るまでに必要な能力は何かを分析して、現在アプリケーションでカバーできていない能力に対応することです。自分たちが欲しい情報を得るためにどのようにデータを取得すべきかを検討し、既存のドリルを改善し、新しいドリルを開発することに力を注いでいます。

研究チームのメンバーについて

 他のチームメンバーも修士・博士課程で研究の経験があり、自分で考えて独立して行動できる人たちです。多少理系の研究室っぽいところはありますね。他のメンバーの専門は言語学や情報理論。性格も研究者タイプでちょっと似ているなと思います。僕も仕事以外じゃあんまりオープンな感じではないです(笑)。メンバーと個人的な考えやミッションを言葉にして共有するということはあまりないですが、仕事に対する姿勢から伝わってきます。



ジョイズの魅力とは?どんな人と一緒に働きたい?

人類の影響と、技術面での面白さ

 就職を決めるときに僕は、その会社が人類にどういう影響を及ぼすか、技術的にどれほど面白いかという2つの軸で考えていました。ジョイズは両方高いレベルでこの2点を満たし、バランスが取れている会社だと思います。言語学習というのは人と人とを繋ぐものです。英語の母語話者としてとりわけ英語の学習を勧めたいと思っているわけではないですが、今の世界は、英語が話せればより多くの人とコミュニケーションが取れるという傾向にあると思います。他の国でもあることですが、たとえばアメリカでは、言語が異なることで、他の国や民族をわかろうとしていない人たちもある程度います。そうした人たちとコミュニケーションが楽にとれればそういう問題は軽減されるようになる。そうした点で、英語学習は全体として見たときに人類にプラスであると思います。

 また、技術的にも面白い会社です。機械学習は今どこでも流行っていますが、とくにこの「TerraTalk」が面白いのは、このアプリケーション自体を人間が動くように開発すれば、人の言語認知も分かるようになる点です。機械に人の音声認知を教えることが出来るようになれば、人の思考が解明されるのではないかと思っています。

研究チームはこんな人を求めている

 僕たちの研究チームには、自分で考え行動できて、独立して働ける人が求められます。それから数学的な思考ができる人ですね。脳は、想像がつかないほど複雑な体系です。その脳を分析して機械に教える仕事には、言語学・心理学・数学・コードに関する知識が必要です。この技能のうち2つほど、ある程度深く分かっていて、その他の分野にも興味を持っている方なら簡単に行動できると思います。それから研究チームはバイリンガルチームです。基本的に英語でも日本語でもコミュニケーションができる人ですね。ミーティングでは僕が日本語を喋って、それに対して英語で日本人が返答したりということもよくあります。

 
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最後に、ジョイズで実現したい夢とは?

 世界で見たことのない言語アプリを作りたいです。言語学習って実は何が有効か今でもあまり分かっていないんですよね。学習者の変数にも左右されるし、いろんな意見がある。確実に知られていることが少ないからこそ、研究を以て、科学的に頼れる言語学習機能を開発したいと思っています。そして実際に、自分の開発したアプリが最も言語学習に有効だということを証明したいです。

Keiko Nakagawa